着物初心者でもわかりやすい！礼装も普段着も着物の種類を一覧で紹介

「普段のおでかけにも着物を着てみたいけど、着物の種類は複雑で何を選ぶといいのかわからない」

着物初心者の方からよく聞くお悩みです。

礼装と普段着の区別はわかりづらく礼装の中でもさらに分かれていて、着物をよく着る人でも迷うことは多くあります。

おおまかな違いだけでも把握しておくと着物の選び方がわかり、おでかけも楽しくなりますよ。

今回は着物の種類を一覧で紹介し解説します。

礼装の着物は3段階

上記のように、フォーマルなシーンで着る着物には正礼装・準礼装・略礼装と3段階あります。

正礼装はもっとも格が高く、結婚式の列席や叙勲などで着用します。

準礼装は結婚式や祝賀会のゲストが着る着物です。

また、子どもの卒業式や入学式、七五三やお宮参りなどにも着ます。子どもが主役のイベントでは、脇役の親族にふさわしい装いは準礼装です。

略礼装は結婚式やパーティーなどで着用します。ドレスコードが平服と書かれていたら略礼装の着物を選びましょう。

略礼装は卒業式や入学式など子どもの行事でも着られます。礼装には3種類ありますが、その中でも紋の染め方や数などで格が変わります。

最近は昔ほど厳格なしきたりは少なくなりましたが、ルールを重んじる催し事もあるため注意が必要です。

また、地域による違いもあるためフォーマルなシーンでは主催者や同席する方に確認してもいいでしょう。

普段着の着物の種類は

種類	着用シーン
江戸小紋	パーティー・食事会・観劇など
紬	パーティー・食事会・観劇など
小紋	カジュアルなパーティー・食事会・観劇など
ウール	街歩き・友人との食事など
木綿	街歩き・友人との食事など
浴衣	夏祭り・花火大会など

普段のお出かけ着には江戸小紋や紬、小紋などがあります。

江戸小紋は普段着ですが、鮫・行儀・角通しという三役の柄のみ略礼装として着用が可能です。

紬は日本各地で織られている織物で、三大紬には大島紬・結城紬・牛首紬があります。

複雑な工程を経て手間をかけて作られる紬は高価なものですが、フォーマルな場では着用できません。

小紋は全体的に繰り返して柄が描かれている着物で、カジュアルなおでかけにぴったりの着物です。

カジュアルな着物でおでかけするときは、カジュアルな普段着はおでかけ先に合わせて着物を選びましょう。

ホームパーティーや気軽な食事会などにはカジュアルな小紋や紬がおすすめです。

柄が少なく地色の面積が広い飛び柄の小紋、上下を区別して描かれている付下げ小紋はパーティーでも着用できます。

格式のあるホテルやレストランでのパーティーには付下げ小紋に袋帯を合わせるとセミフォーマルに近い装いになります。

花火大会や夏祭りのおでかけには浴衣がぴったりです。

浴衣は※長襦袢（ながじゅばん）を着ず肌着の上に直接着付けます。

もともと入浴時や入浴後に着られていたもっとも格下の着物です。

※＝和装の下着（インナー）

街歩きや普段のおでかけで人気なのが木綿の着物です。

洋服感覚で気軽に着られて着物の特別感もある木綿の着物はカジュアルなおでかけにおすすめします。

季節に合わせた着物の種類は

着物には季節に合わせて袷や単衣、薄物という種類があります。

袷は冬に着る着物で、胴裏（どううら）・八掛（はっかけ）という裏地がついているのが特徴です。春や秋は袷の着物と同じ生地で裏地を付けずに仕立てた単衣を着ます。

7月から8月の盛夏には絽（ろ）や紗（しゃ）、麻などの薄物を着ます。

絽は絽目といわれるすき間がある生地です。

絽や紗など夏着物は透け感があり涼しげな色や柄で夏を楽しみます。

絽と紗では絽の格のほうが高くなります。フォーマルな席では絽の着物を選びましょう。

もともとは6月に袷（あわせ）から単衣（ひとえ）へ、10月に単衣から袷へと衣替えの時期が決められていました。

最近は気候の変化もあり、柔軟に対応する方が増えています。

気温が高いときは4月や5月頃に単衣の着物を着ることもあります。

最高気温20度を目安に、袷か単衣かを判断するのもいいでしょう。

ただし、お茶会などしきたりを重んじる場では衣替えに合わせて着物を選びます。

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